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朗読たんぽぽ~ことばの綿毛を飛ばそう~Ⅱ

ケロログ掲載の“朗読たんぽぽ”パートⅠ復活を祈りつつ、パートⅡでは清少納言「枕草子」連載を開始。収録作品は他に夏目漱石「三四郎」、芥川龍之介「雛」「蜘蛛の糸」、山川方夫「夏の葬列」「歪んだ窓」、山本周五郎「鼓くらべ」など。

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清少納言「枕草子」第211、214、215段


 三十六歌仙の一人で、『後撰集』の選者も務めた歌人・清原元輔を父にもつ清少納言は、そのDNAもあってか歌の才もなかなかのものだったようです。ところが何故か寡作で、しかも女房時代には“詠歌御免”まで願い出たというのですから、もったいない話。
 このことについて萩谷朴先生は、古歌に通暁し過ぎていると古歌の用語表現がつい口を衝いて出たりするため、剽窃まがいになるのを恐れたのではないか、と解説されていました。清少納言本人には、父の名誉を汚してはいけない、というプレッシャーもあったようですね。
 しかし今回のファイルで取り上げた段など、短く鮮やかに情景を切り取るお手並みはさすがで、読みながらふと、詠歌に挑みたくなった人も結構いらっしゃるのでは・・・?(←第171段
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清少納言「枕草子」第171段


 中宮・定子の女房として輝かしいキャリアを誇った清少納言ですが、その晩年については、「粗末な家にひとり」などと、早い話が“零落”を思わせる記述がなされています。しかしその“あばら家”こそが、本人が171段に言うところの理想の家・お気に入りのマイホーム、だったのかもしれませんよね!?
 もっともこの171段、如何様にも読める気がして、私は正直、清少納言の真意を掴みあぐねています。「女ひとり、ピカピカの家に住んでいたら、後ろ盾は?などと痛くもない腹を・・・」的な深読みもできますし、反対に「完璧な鎧を纏っていると虫もつきませんことよ」的な忠告と取れなくもない。いや、「女たちよ、キメすぎるべからず!」と、ほんの軽口をたたいただけ?? (←第71、第74段第211、214、215段→)

清少納言「枕草子」第71段、第74段


  「朗読たんぽぽ版・枕草子」、お蔭様で何とか3ファイル目となりました。半分、外国語のような古い日本語に、ちゃあんとお付き合いくださる方がいらっしゃり、加えて「本文を目で追いつつ聴けるようにしてみては?」とご提案までもらえたことに、“お清ちゃん”共々感激している私です。有難うございます! 早速、今回は背景動画の代わりに文字を打ち込んで繋げてみたのですが・・・どうでしょうか? 
 さて今回掲載の2つのタイトル、どう訳せば今の私たちにピタっとくるのでしょう? 71段「まずもってお目にかかれないもの」、74段「それってどうよって言いたくなるもの」などと、私が思いつくのは長ったらしいのばかり。もっとピリッと短く言いきってみたいなぁ。(←第26段、第27段第171段→)

清少納言「枕草子」第26段、第27段


 生意気で言いたい放題、利口ぶった嫌味な女、などという評が無きにしも非ずの清少納言ですが、あなたはどう思われますか? 今回のファイルに入れた「心ときめきするもの」も「過ぎにしかた 恋しきもの」も、可愛いというか正直というか、女子会に出かけたお清ちゃんのおしゃべりそのもののような・・・。平安女子がいったいどんなことに「ハラハラわくわくドキドキ」し、懐かしさに「キュンキュン」するのか、まあ聞いてやってくださいませ。
 それにつけても、コピペやデリートが自由自在の利器はもちろん、消しゴムさえもない時代に、貴重な紙にひるみもせず、よくまあこんなにさらさら毛筆を走らせ得たものだと感心してしまいます。
 そうそうファイル最後の言葉「かはほり」ですが、漢字で表記すると「蝙蝠」。平安時代には「こうもり」から「傘」ではなく「扇」を連想したのですねぇ。去年の扇に描かれた絵を見て強烈によみがえる“夏の思い出”・・・ふむ。(←第1段第71段、第74段→)

清少納言「枕草子」第1段


 “朗読たんぽぽ”パートⅠの『虫めづる姫君』をきっかけに拙ブログをご贔屓くださる方から「古典文学の新作希望! ダウンロード分のヘビロテなので・・・」とのお言葉。激励された思いで『枕草子』への挑戦を決めたのですが、底本も多いこの作品、出版社により段の数え方からして違うんですねぇ。数ある本のどれを選び、どう読むか? 大庭みな子さんの現代語版や橋本治さん(1月29日死去のニュース。あまりにも早い旅立ちが残念でなりません。合掌)の労作である『桃尻語訳 枕草子』なども参考にして考え込み、結局『新潮日本古典集成』を使うことにいたしました。校注をされた萩谷朴先生の「古典解釈はイマジネーション」というご発言を知ったのが大きかったかもしれません。時空を超えて当ブログにやって来た清少納言ならぬ“お清ちゃん”のおしゃべりが、あなたにはどんな風に届きますことやら?? まずは第一段「春はあけぼの」、聴いてやってくださいませ。

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プロフィール

森下潤子

Author:森下潤子
 2008年、ドキドキしながら始めた“朗読たんぽぽ”。何かに突き動かされるように次々と録音・UPを繰り返すうち、3年足らずで容量が満杯に……。
 やむなく2010年、この“パートⅡ”開設に至りました。その際YouTubeにファイルを置く方式に切り替えたことから、こちらのファイルには背景動画を付けておりますが、朗読するのは同じ私で、作品への取り組み方も同じです。よろしかったら、どうぞあちらもこちらも分け隔てなくお訪ねくださいませ。掲載作品の検索はこちら→【作品リスト】からどうぞ。しかしパートⅠがお世話になっているケロログは消滅なのでしょうか? とすればリストも消え……、どうすべきなのか、名案はまだ浮かばず悩んでおります。

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